森で出逢った不思議な少女は、
小さな幸せの鍵(レシピ)を
握っていました。
主人公はそのラーメン屋の三代目(予定)
彼のお店は繁盛していましたが、二代目である主人公の父親はどこか浮かない顔でした。
昔からの常連さんたちは、二代目のは絶品だ。だが、先代(主人公から見れば祖父)の作るラーメンには不思議な魅力があった、と言います。それが、二代目の浮かない顔の理由でした。
主人公はおじいちゃんが生前「お前のお父さんには内緒だよ」と前置きして話してくれた事を思い出しました。
「西の山の中、不思議な場所……そこで採れた食材を使ったラーメンは、なんとも言えない味力《みりょく》が出るんだ」
主人公は父親を元気づけるためと、幼い頃の祖父の言っていた場所を探すため、小さな冒険に出かけました。
おじいちゃんが言っていたその山には、小さな女の子が待っていました。
「お兄ちゃんは、すっごくおいしいものを作れる気がする」
小さな女の子は、主人公に対し無邪気にほほえみかけるのでした。